シェアリング エコノミー (sharing economy) Uber, Airbnbが変えた世界

Uber, Airbnb, Kickstarterなどで話題のシェアリングエコノミーについて、経済の概念と具体事例がバランスよくまとまった良書です。

 

・シェアする、あるいは共有するといった性格を持つ取引である。
P2Pあるいは個人間のモノなどのやりとりである。
・取引はインターネット上のプラットフォームで行われる。
ソーシャルメディアによる信用をもとにして成り立っている。
 
これが、
・インターネットの普及
スマホの登場
・決済システムの進化
が取引を可能にし、
 
・都市部への人口集中
・環境問題と資源の有効活用
フリーランスという生き方(オバマ大統領の皆保険制度導入も大きい)
 
という社会現象が後押しした、とクリアにまとめられています。
 
すでに車を保有している、東京に住むフルタイムで働くサラリーマンとしては、
東京ではUberがどこまで普及するか、わからないし、家族がいるので、カーシェアリングは現実的ではない、気がしますが、
Airbnbで旅の仕方が変わり、クラウドファンディングで共感できるプロジェクトへのサポートや、自分でプロジェクトを立ち上げるといったことは
すぐにでもシェアリングエコノミーがもたらす、新しい仕組みが生き方、暮らしを変えると思いました。
また、個人と個人がつながるということは、インターネットで情報で繋がり、スマホで繋がりにmobilityや即時性が発展し、決済システムの進化でさまざまな形態の取引が可能になる(サービス提供から投資まで)。
大統領選挙を見ても、既存の大組織から個人へのパワーシフトを感じるし、人間、自分のやり方次第で様々な生き方や夢の実現が容易になる可能性を秘めていること自体、社会の進化だなと。
 
新しい経済活動なので、規制面では各自治体により、対処方法がまちまちであることなど、現実的な課題も具体的に表記しつつ、シェアリングエコノミーがもたらすインパクトをしっかり伝えているトーンが好感を持てました。